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2008年9月26日

‘カマクラ工芸’を訪ねて〜ガラス工芸編〜

カテゴリー: 今日のできごと

私は空間作りを仕事としている身として、
その空間が現れる場所の地域性というものを
追い求めていきたいと思っています。

それに対し私は、
伝統的な建築構法という手段、
気候風土やその地の歴史、
あるいはその地域が持つ
社会的条件との対話の中で、
その答えを見出すことを
試みているのですが、

もう一つ、

その地域の空気を
呼吸する人たちとの協働の中で
作り出すことができないかと
思い描いています。

地域性は何よりも、
そこで暮らす人々の中に
詰まっています。

ということは、
地域の職人、地域の作家との
協働による空間作りは、
自ずとその地域性を
帯びるものだと思っています。

さて今私は、鎌倉で暮らし、
鎌倉に事務所を構えています。
ですのでやはり、
この地域周辺で、
職人や作家と手を取り合い、
空間作りを手掛けていきたいと
思っております。

家という生活の器を作るにあたっては、
今その体制ができつつありますが、
生活を彩る様々な道具や装飾についても、
鎌倉またはその周辺で活動する方々との
輪ができるといいな、と思っていたところ、

先日鎌倉二階堂の
カジュアートスペースのたなか牧子さんと、
その輪作りを‘やろうやろう’という話になり、
その第一弾として今日の夕方、
たなか牧子さんの案内で、
ガラス工芸家Joy y.Suzukiさんの
家を訪れることとなりました。

Joyさんは、
鎌倉の山の麓の
古くてかわいらしい民家に
居を構えています。

そこで見せていただいた
硝子の器や照明器具、
また窓用の硝子はいずれも、
女性的な柔らかさとやさしさを
醸し出していました。

そして硝子という
比較的新しい素材を使いながら、
古い民家の中で
見せていただいたせいもあるのでしょうが、
いかにも日本的な、
懐かしさを憶える質感を
感じました。

そんなJoyさんの硝子、
きらくなたてものやが提案する、
伝統の中に現代を見出す‘器’の中で、
室内の装飾硝子や照明器具として
随所に提案していければと思っております。