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2010年6月19日

三日目ついに上棟

カテゴリー: 横浜栄こ邸

横浜こ邸
建前作業三日目。

昨日は午後、
大雨が降ってきたこともあり、
建前作業が今日に持ち越し。

昨日の段階の天気予報では、
今日のお天気、
とくに午前中が
怪しい感じでしたが、
皆さんの気合いで
太陽も時折顔が覗く
よいお天気となりました。

さて今日は、
間口4間半、奥行も約4間半の
平屋部分の作業です。

夕方までは
概ね順調に作業は進み、

あと少しで棟木、
という段階で、
柱の場所に
間違いがあることを発見。

間違っていても、
偶然、木組みには
全く影響がなかったため、
気付かずに
作業を進めてしまっていたのですが、
最後の段階で
気付きました。

何が違っていたかというと、
兄弟のように立つ
ヒバの柱の右と左。
(以下写真参照)

2本の柱の
仕口・継手の位置が
全く同じなので、
木組みのツジツマが
合ってしまったのです。

しかし、この柱に差す
棟木などを受ける梁の
丸みの形状が違うことが分かり、
(写真を見ると、
微妙に違いますよね)
間違いに気付きました。

分かったときは
一同凍りつきましたが、
気を取り直して
これまで組み上げた木を
一部ばらして
組み直しました。

夕暮れも迫っており、
柱に合わせて
梁も右左を入れ替えれば
そのまま進めることが
できなくもなかったのですが、

柱の表情を見越して
右左を決めていたので、
組み直しの数時間を
惜しむよりは
あとあと何十年、
この柱を見るたび
後悔しないことを
選びました。

その代わり、
空の青が濃くなり
日が沈んでも
作業はしばらく続き、
ついに完成したのは、
午後8時前。

そんな顛末があっただけに、
喜びもひとしお。

またそんな顛末があったからこそ、
誰が悪いと攻め合うのではなく、
その場に居合わせた職人たちの結束が
より強いものになったような
感じがしました。

そして後になればきっと
酒の場での
いい語り草になることでしょう。

作業が終わり、
片付けたあと、
感慨に浸りたいところでしたが、
今日は日本‐オランダ戦があるので、
みんな急いで
帰路につきました。

・・・・・

みんなの気合いで
よいお天気。

空の青が
次第に濃くなります。

ついに完成!
夜もどっぷり
更けました。

建前直後は
灯りに照らされた
夜景が美しいです。

藤間建築工房の面々。
一番最後に作業した
越屋根のところで記念撮影。

約8ヵ月間、
おつかれさまでした!

最後の1ヵ月、
ほとんど
休みなしでは
ないでしょうか。

少しゆっくりして、
引き続き造作、
よろしくお願いいたします。