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2007年6月30日

手が暮らしへまちへ

カテゴリー: 今日のできごと


前の記事に書いたとおり、
会津三島町に行ってきました。

ここは桐の産地で、
桐を使った仕事の相談をすることが
本来の目的でしたが、

このまちは、
「生活工芸運動」のまちでもあるんですよね。

今回、
その世界の一端に
触れることができました。

※詳しくはこちら↓↓↓
http://kougeikan.cocolog-nifty.com/blog/

「生活工芸運動」とは、
そのまちに残る伝統工芸品を、
「伝統」というくくりの中で
閉ざされた世界を作るのではなく、
「生活」に根付いた工芸品として、
まちで暮らす、いわゆるごく普通の方々の手で作り、
それをまちぐるみで支援しよう、
という運動です。

「芸術」や「伝統」が、
「生活」の中にあるという、
この運動の趣旨自体、
とてもすばらしいですね。

そしてその運動から生み出される工芸品も
またすばらしい。

ヒロロ、ヤマブドウ、マタタビといった
地元で採れる、つる性植物の編み組細工、
そして、
まちで育てた桐の木工、

いずれも、
作られた背景がそう感じさせているのか、
作った人の息づかいと、
作るものに込めた愛情を
感じるのです。

さらに、
こうした運動の結果として感じたのが、
この道中、
まちなみを車で通り過ぎ、
何人かの人と話しただけなのですが、
このまちの人みんな、
自分のまちが大好きなんだなあ、
ということです。

そしてまた、
そうしたまちの人たちの手で、
この運動が続いていくんでしょうね。

こういう取り組みの精神が
それぞれのまちの特長を生かし、
各地域で広がると、
とても楽しいのになあ、と思います。

余談ですが、
このまちは人口2千人余りの、
小さなまち。

以前まちづくりの仕事をしていて
感じていたことですが、

数年前の「平成の大合併」を経てもなお、
こうして残る小さなまちのほうが、
元気だなあ、と感じます。

なぜでしょう、
町という行政単位の中で、
顔と手の見える関係が作りやすいからでしょうか。