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2011年12月4日

新旧‘JAPAN’の木組み

カテゴリー: 葉山と邸

家の中に入ると、
一番目立つところに
手のひらを広げた程度の太さの
クリの柱が立っています。

それ以外の柱・梁は、
2本の例外を除き、
ほとんどが柿渋を塗ったスギ。

クリは縄文文化が花咲いていた頃、
落葉広葉樹林で覆われた日本で、
建築用材として最も使われた木、

そして時代が遡り、
農耕文化が始まると、
建築用材の主流はスギへ。

実は例外のうち、
1本はクリの梁なのですが、

この家の木組みは、
縄文のクリと、
弥生以降のスギという、

時代を超えた‘日本代表’の
木によるものです。

ところで、
こうして太古の昔に
思いを馳せてみたものの、
当時はノコギリもなければ、
カンナもない。

基本的には石を道具に
建築を作っていたわけで、
その労力は、
想像を絶するものだったと
推測されます。

だからこそ
一本一本を大事に
使ったのでしょうね。

時代で比較すると、
こうした感謝の気持ちに
気づいたりもします。