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2006年8月18日

踊るまち

カテゴリー: 今日のできごと


長良川の旅の途中、郡上八幡のまちでは郡上おどりが開催中だったので、8月15日と16日の夜、参加してきました。
「郡上おどり」のすばらしいところは、振り付けが単純で(本当は奥が深いんでしょうけど)、見よう見まねですぐに覚えられるところです。
だから、子どもも大人も、地元の人たちも観光客も、そこに居合わせた人たちは皆、気軽に参加することができます。
もちろん川を旅する私たちの一行も踊りの輪の中に加わりました。

また、その日は、たまたま徹夜踊りの真っ只中。
丑三つ時だというのに、大勢の人たちと賑やかな音楽。
青春真っ只中の中学生や高校生も、文学青年風情の真面目そうな兄さんも、普段はやんちゃな兄ちゃん姉ちゃんも、飲み屋のママらしき姉さんも、観光に来たと思われる外人さんも、近所のじいさんもばあさんも、皆輪になって実に元気に、楽しそうに踊っています。
中には、小学生くらいの子どもまでいます。

このまちの力強さと懐の深さに、ただただ脱帽でした。
そして、このまちに住み続ける人たちはみんな、きっと自分のまちが大好きなんだろうな、と思いました。

まちに対する想いが、街並みにも明確に表れていました。

古い建物が、社寺仏閣だけではなく、生活の場として当たり前のように元気に存在しています。
むしろ、こってりとした伝統構法による家づくりの文化が色濃く残っています。

人が大勢いる夜中なのに、鍵なんてかけずに戸を開け放っています。
覗き込めば、家の様子がすぐに分かるくらいです。

道が、「車規格」ではなく、あくまでも「人間規格」です。
少し入れば、迷路のような路地裏の空間が残っています。

湧き水が豊かなのか、川と水の道がまさに生活空間の中に組み込まれています。
他のまちだったら道路脇の排水溝に当たる部分から水を柄杓でくみ出して打ち水している光景は、いささか驚きました。

あれだけ賑やかな街なかなのに、いわゆる全国チェーンの飲食店がほとんどありません。
私の知る限りでは、まちの外れを通っている国道沿いにコンビニが2軒ある程度でした。

とにもかくにも、そぞろに歩いていてとても楽しいまちでした。
そして街並みというものは、そこに住む人たちの想いと文化の表徴なのだ、ということを改めて感じた次第です。

ということで、ボクたちも明日からまちを挙げて踊ろうか!