真冬の朝の陽
朝7時前、
東の摺り硝子から
差し込む
真冬の朝の
陽の様子。
柔らかくて、
好きだなあ。
朝の陽が
柔らかすぎるので、
目覚まし時計には
申し訳ないが、
つい何時もよりも
朝寝坊。
今は真冬のミソギ中なので、
余計に柔らかい朝陽が
ありがたい。
最近、家で仕事をすることが多く、
また私が外出する時でも、
新たにスタッフが加わったこともあり、
また犬を含めますと、
今は一日中、
誰かしら家に居ます。
そういう状況の中で
最近気がついたのですが、
この冬、去年に比べて家の中が
少し温かいような気がします。
あくまでも感覚論ですが、
家の中に呼吸する生命が
居続けることによって、
家を覆う木と土壁が、
家の中にある生命の
体温の転写を受け続け、
その温もりを
蓄えてくれているような
気がするのです。
木と土の家の心地よさは、
単に寝て食べて、
という場ではなく、
誰かがそこに根を張り、
生きる場として使い続けてこそ、
ということを感じる、
今日この頃です。
このことを暑い夏に、
改めて意識して
感じてみようと思います。
今日は、
職人たちと忘年会。
現場で仕事を終えたあと、
外で炭火で焼肉。
雨の降りしきる
寒い夜でしたが、
そこは職人、
手早くブルーシートを張って
雨を凌ぎました。
また炭火の
暖かいこと。
火を囲んで数時間、
話に花が咲きました。
ところで、
燃料の一部は、
現場の木っ端、
箸は現場の端材を割いて使い、
皿代わりに余った板、
木は、
酒の場でも、
どこまでも使えます。
楽しみながら、端材の処分、
一石二鳥ですね。
それと
現場に余っていた
燻し瓦も
(写真手前)
炭火の上で、
焼かれた食材の
保温装置として
活躍してくれました。
今日現場に、
建具屋の新井さん登場。
今日は、
外部建具を取り付けに来ました。
まずは、
こちらも大いに
できあがりを楽しみにしていた
玄関の格子戸。
私は、
カマクラというと、
どういうわけか、
武骨な井桁格子
という印象があって、
また建て主も
ゴツイので(笑)、
その井桁格子を
彼風に、仕立ててみました。
昔の家は、
格子で家の
職と風格を
表しましたからね。
しばらくじっと、
その格子を眺めていると、
目の錯覚で
格子の交点が沈んで見え、
玄関へと吸い込まれそうな
感じがします。
そして近くで見ると、
陰影が幻想的な印象。
重厚で奥ゆかしい、とは、
まさに彼らしい玄関といえそうです。
(誉め過ぎ?)
ここのところ、
食生活が豊かすぎて、
目方もかなり
豊かになりました。
先日の夜、
とても眠い時に、
久しぶりに体重計に乗り、
その数字を見て一気に目が覚め、
そのまま運動靴を履いて、
走りに出たほどです。
現場が近すぎるのも
いけない(笑)。
というわけで
このままではまずいと思い、
来春走ることにしました、
湘南国際マラソン!
もちろん、
走る動機を作る、
ということも目的ですが、
海沿いをずっと横目に走るのは、
気持ちいいだろうな、
という期待もあります。
早速今日も練習!
走って泳いで、
汗を流しました。
ここのところ
気ばかり前のめりすぎて、
忘れかけていたこの感覚、
やっぱ気持ちいいですね。
今使っている
接着剤の名前です。
昔から、
木と木をくっつけるのに使ったり、
あるいは絵描きの世界などで使われている
膠(ニカワ)が主成分。
膠は、
暑い時はサラサラの液体ですが、
寒くなると固めのゼリーのようになり、
この時期は
保温庫に保管しておく必要があります。
また使う際に
木にすりつけると
アロアルファもびっくり、
あっという間に
固まってしまいます。
ですのでちょうど今日、
9尺の長い天板をはぎ合わせる
作業をしていたのですが、
固まる前にはめ込まなければ、
と、大工は大わらわ。
確かにある意味、
使うにあたり、
「匠」の技が必要かも(笑)。
というように、
何かと‘クセ’の多い接着剤ですが、
成分が天然由来、
安全には替えられませんからね、
大工さんはたいへんですが、
その趣旨をご理解をいただき、
使ってもらっております。
今年春に、
解体する家からいただいてきた
縦シゲ格子の欄間戸2枚。
これを使って
即席の本棚を作る計画でしたが、
今日、格子の間に棚板を差し込み、
ようやく完成しました。
全然「即席」じゃなかったな(笑)。
ところで、
玄関先でヒノキの板を切っていると、
子どもたちがなんだなんだと寄って来たので、
木っ端をあげました。
今日のお風呂にでも入れてくれい。
今朝起きたら、
声が高見山(古…)でした。
ちょうど去年の今頃も
そうだったな、と思って、
去年の日記を辿ったら、
やはりそうでした。
年の瀬はやはり、
身も心も、
ミソギの季節という
ことなのでしょうか。
ところで、
これをきっかけに、
去年の今頃の日記を読み返したのですが、
コーポラティブ住宅を作っていた
あの怒涛の日々からもう一年か、
早いですね。
この一年の間に、
建築基準法が改正され、
建築を巡る手続きが
非常にややこしくなって、
手続きの時間と手間が
予測不可能な状況となっていますが、
そう考えると、
たった一年違うだけで
全然状況が違っていたわけで、
この点から見ても、
運命のアヤのようなものを
感じます。
ということで今年、
性善説的立場から、
性悪説的立場に立つ法改正により、
コーポラティブ住宅にとって、
そして今手がけている伝統構法にとっても、
実に厳しい時代になったといえますが、
いずれも心地よい暮らしをもたらす
手段の一つだと信じているだけに、
このご時勢の中でも、
何とか方法論を
見出していかなければ、ですね。