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2005年12月9日

陽だまりの詩

カテゴリー: 目黒か邸


昼過ぎ、葉山から目黒のK邸に向かう。
K邸に着く手前で、ラジオから「陽だまりの詩」が流れる。
久しぶりに聴くが、身体中の細胞が喜ぶいい曲だ。

そしてK邸に着くと、誘われるように、西側に向いたバルコニーに足が向く。
先ほど耳にした曲がそうさせたのだろうか。
そこには、摺りガラス越しの、穏やかな陽だまりがあった。

太陽の近いまち

カテゴリー: ピスカリア


朝の葉山の海。

防波堤に立つ。
相変わらず江ノ島がくっきりと海に浮かび、富士山がよく見える。
午前中は日に照らされるのでとくに明るく感じる。
熱いお茶の入った水筒とブンガク小説でも持ってきて、一日ここに座っていたい気になる。

波打ち際に立つ。
今日は波のリズムが実に穏やかだ。
打ち寄せてきた波の中に手を入れる。
思いのほか温かい。
海は太陽を受け取り、下手投げでやさしく放るように僕らに投げ返してくれる。
葉山の冬が暖かいのもうなづける。

さて今日の現場は、外壁の仕上げに左官屋が、竪樋を取り付けに板金屋が、ガラスを取り付けにガラス屋が。そして大工二人。
現場は大賑わいでした。

そろそろ足場も外れ、ご開帳。

2005年12月5日

空気のハカリ

カテゴリー: ピスカリア


今日は冬晴れ。
午前中、I邸のエアコンの打合せをしに葉山へ。

海はいつもよりも青く、そして波が高かった。
空気が乾燥しているので、江ノ島、そして遠くには伊豆半島、富士山、丹沢とよく見えた。

こうして同じ場所から海を見続けていると、海の様子、江ノ島や富士山などの見え方で、今日の空気の様子が分かるような。

同じ場所にいながら空気の変化を感じることは、きっと生活の知恵につながる。
家を造ることの意義の一つだと思っている。

2005年12月4日

ありがたいことです

カテゴリー: 目黒か邸


K邸も最後の大詰め。
今日はお披露目会であった。

前も少し書いたが、独り立ちして初めての仕事。
この日を迎えることができ、とても感慨深い。
Kさんには感謝の気持ちでいっぱいである。

そして今まで家づくりのお手伝いに参加していただいた方を中心に、大勢の方々に来ていただき、話を聞いていただいた。

いろいろな人に見守られてこの家は出発する。
ありがたいことです。

2005年12月3日

光と影

カテゴリー: 目黒か邸


日本の空間の特徴というべきか。
光と影の世界。

伝統的な木組みの特徴は、家の中にいろいろな影ができる。
それは、
渡りあごであったり、
チリ(土壁に対して柱が少し出ている、あの部分)であったり、
格子を透過する光と影だったり、
紙から漏れる柔らかい光だったり。

太陽光線や照明といった光の当たり方で、いろいろな表情を楽しむことができる。
一つの壁面、空間でも、味わい方は様々なのだ。
照明計画は、むしろ簡素に計画することが多いのだけど、よくハッとさせられるような空間に出会うことがある。

空間があまりはっきりと区切られないのも、その理由かもしれない。

‘たてものや’の性分

カテゴリー: 目黒か邸


廻り階段の部分。

ピシッと納まっていて気持ちいい。
‘たてものや’のせいか、こういう部分をついホレボレしながらしばし眺めてしまう。

クスノキの階段

カテゴリー: 目黒か邸


K邸に着いて玄関の扉を開けると、清涼な香りがする。
クスノキの香りだ。
クスノキは樟脳の材料。
樟脳は防虫効果がある。
ちょうど階段下が収納になっているので、自然の防虫剤。

香りに比べ、クスノキの表情は意外にもおとなしい。

2005年12月2日

柿渋を塗った板の壁

カテゴリー: ピスカリア


外壁の杉板がちゃくちゃくと貼られていく。
貼る前に柿渋と荏油を塗ったので、とてもきれいに仕上がっている。
まだほんのり薄い色付きだが、太陽光線を浴びて、きっとどんどんいい色になっていくだろう。

用意がいいのでキスが

カテゴリー: ピスカリア


今日は玄関扉の打合せのために、葉山の現場に行く。
それとともに土地家屋調査士のMさんが、所員を引き連れて表示登記用の測量図を作るために現場に来た。
現地での作業をひととおり終わると、二人で海の方角へ。
葉山へ来るというので釣竿を持ってきたらしい。
それは用意がいい。
Mさん、さすがです。
遊び心を常に持っておられる。

私は先に現場をあとにしたが、後で成果を聞くと、キスが4匹ほどとのことでした。

2005年11月27日

人様の頭の上にのせるものだから

カテゴリー: 目黒か邸


群馬藤岡の五十嵐さん。
達磨釜で瓦を焼いている人です。
今朝、K邸の外構工事用に、欠けなどが入って屋根には使えない瓦をたくさん持ってきてくれました。藤岡から朝の7時に。
そしてまた仕事があるから、と言って藤岡にとんぼ返りしました。

「瓦は人様の頭の上にのせるものだから、心を込めて」が信念の五十嵐さん。
初めてお会いしたとき、この信念に心打たれました。
まさにその言葉を地でいっている方です。
五十嵐さんが焼いた瓦をあちこちで使わせていただいて、ありがたい気持ちでいっぱいです。
今回は地べたで使わせてもらいますが、これからもよろしくお願いいたします。

外構も楽しみ。