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2011年8月14日

対話を通じてコの字のかたち

カテゴリー: 改修の仕事

鎌倉某所の改修工事は、
約2ヵ月間の期間を経て、
建具工事など
少し工事を残して
今日引き渡し。

今日も午後から
現場を掃除、

そのあと夕方
現場で建主さんにお会いし、
一通り打ち合わせ等を終えて、
現場を後にしました。

建主さんに「失礼します」と申して
ドアをパタンを閉めた直後、

一瞬にして
ゲンバがイエとなり、
家を巡る立場が
逆転するわけですが、

充実感とともに、

ムスメをヨメに出すような、
何ともいえない
寂しさを感じてしまいます。

さてこの家の改修工事で
取り組んだことは色々ありますが、
主菜は、と言えば、
先日紹介した「風の台」と、
コの字のかたちをした
栗のキッチン。

従前の動線計画では、
食事を作るキッチンから
食事をいただく
テーブルに至るまでに、
廊下を通り、玄関を通り、
家の中でぐるっと
数十歩歩かなければ
ならなかったので、

対面式にし、
かつテーブルまで
すぐ到達できる動線計画を
考える必要がありました。

しかし1間半×1間半の
正方形の4畳半の中で、
収納スペースを確保しつつ、
それらの条件を解決するのは
なかなか難問でした。

キッチンで4畳半あれば、
広さ上は十分なのですが、
それが正方形となると、
どこかが間延びしたり、
あるいはどこかが窮屈に
なってしまいがちなのです。

ですので
建主さんとの打ち合わせに
最も時間をかけた部分なのですが、

結果的に
調理器具の寸法を測って
収納の大きさを決めたり、
あるいは僅かなスペースを使って
お盆やアルミホイルの
置場を作ったりと、
細かい芸の詰まった
使いやすそうな
キッチンとなりました。

こうした結果になったのも、
建主さんとの
対話があってこそ。

デザインも大切、
それ以上に使い勝手も
極めて大切な
キッチンなどを
計画するうえで
その重要性を
再認識しました。

※建具工事が未済です