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2009年11月1日

弱いほうが強かった

カテゴリー: 今日のできごと

数日前、仲間からいただいた情報。

先日E-ディフェンスにて、
今度は木造3階建て住宅の
実大実験が行われました。

実験台は2つ。
一つは、現基準による
より‘ガチガチ’の建物。
もう一つは、古い基準による
小さな金物の建物。

その実大実験の
結果を見てください。

どちらが現基準の
‘強い’建物だと思いますか?

恐らく皆さんが思っているのと
逆の結果になってしまったのです。

実験は、結果が出やすいように、
建築基準法で求めている耐震基準の
1.8倍の大きさの
「想定外」ともいえる地震力を
与えたようなのですが、

研究者たちにとっても結果は、
「想定外」だったのではないでしょうか。

ガチガチに固めれば、
想定以上の力が加われば、
むしろ脆いという、
よい例といえるでしょう。

一方‘ガチガチ’ではない
私たちが取り組んでいる伝統的構法は、
ここ数年の研究者の言葉を見ていると、
評価はあまり高くないようですが、

極めて稀に起こる巨大地震に対しては、
かなり揺れるけど最後は粘って耐え、
壊れるところがあるかもしれないけれど、
手を入れて直せば、
引き続き住むことができる構法、

長い年月を経ても変わらない、
この「手を入れて直せる」ということが、
性能表示などの数字に表すことはできませんが、
実はとても大切なことなのではないかと
思っています。