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2011年12月11日

景色を返す

カテゴリー: 家づくりの理念

今朝、来週竹伐りをさせていただく
竹林の下見に行きました。

アスファルトの道から、
土の道に入って少し走ると、
直ぐそこは里山の景色、

谷戸に田んぼが段々に続き、
その周りを竹林と雑木林が
取り囲んでいました。

今回は竹を伐らせていただくのですが、
それ以外にもこの景色の中で、
昔ながらの家づくりで使う材料、
あるいは生活に使う材料を、
たくさん調達することができます。

例えば稲藁、例えば粘土、例えば薪。

そしてそもそもここは、
生きるために欠かせない
食料の供給源に溢れた
景色でもあります。

ここは幸い、
田んぼには再び、
人の手が入り始め、
活き活きとした様子が
うかがえましたが、

それ以外は、
人の手が届かず、
少し荒れ気味の状況でした。

しかし昔ながらの家づくりを
行うことにより、
この場所に人の手が入り、
この景色を再生する可能性が
出てきます。

いやこの環境があったからこそ、
昔ながらの家づくりに使う材料を
供給することができました。

こうして身近な場所に
素材をいただき、
身近な場所に景色を返す、

これが伝統工法の
本質の一つだと考えています。