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2014年10月26日

根っこが大事

カテゴリー: 今日のできごと

先日、木の家ネットの総会で
加子母村の森を訪ねて耳にした
印象的な言葉の一つ。

その山に生えていた桧は、

日本の人工林の多くで
取り組んでいるような
密に苗を植えて
枝打ちや間伐を
繰り返してきたものではなく、

全てが実生で、
つまり土に埋もれた種から
生えてきたもの。

適度に間引いていく作業は
共通していますが、

村の人たちが、
その森に芽生えた
小さな命を育てていくにあたり、
大事にしてきたのは根っこ。

なので見学に先立ち、
ご案内してくださった方が、

「木の根っこを
ぜひしっかりと見てください。」と。

根っこは地面に埋まっているのに
どうやって見ればいいのかな、

なんとなく肌で感じればいいか、

とくらいに思って
山道に入りましたが、

歩を進めて割とすぐ、
その理由が分かりました。

土の中から
少しだけ見えている根っこが
とにかく気持ちよさそうに
奔放に伸びています。

桧の合間に
様々な樹も生えていて、

今まで見てきた人工林とは違う、
大らかな気持ちよさが
そこにはありました。

なるほど、
こういう人工林のあり方も
あるのか。

根っこを大事にして
育てることはこういうことかと、
人間の世界にも
通じるものがあると思いました。