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2016年2月16日

心地よさの一端を測る

カテゴリー: 家づくりの理念

image国会議事堂脇の衆議院会館という
ニュースでよく見るような場所にまいりまして、

「伝統的木造住宅と省エネルギー基準」

-調査データからわかる多様性と実態-

という報告会で15分ばかり

事例報告をさせていただきました。

まず驚いたのは、

集まってくださった人数の多さ。

この問題に対する関心の高さ、

趣旨は分かるけど、

どこかおかしくないか、

と疑問を持たれている方が

多いことが伺えます。

事実、今日お話をされた

大半の事例は、

予定している外皮性能の基準に

満たないものでしたが、

実際の消費エネルギーを

調べてみると、

むしろ平均値より少なく、

外皮性能と、

実際の消費エネルギーが

比例関係にないことが分かりました。

かといって、

夏の暑さ、冬の寒さを

無防備に受け入れているわけではなく、

温熱調査を行ってみても、

暮らし方に一工夫必要かもしれませんが、

十分に受け入れられる状況、どころか、

むしろゆるやかな温度変動が

心地よいという感想を

多くいただきます。

例えば添付した画像は、

壁は土壁のみ、

床は板を二重に貼った家の

2月上旬に計測した

居間の温度の推移なのですが、

最低室温を見ていただくと、

早朝の温度が下がりきった時点でも、

せいぜい13度です。

13度あれば、

朝、寒さに震えて布団に包まり、

起きてこれない、というほどの

状態ではありません。

また家の中の心地よさは、

温度だけではなく、

素材に触れる皮膚感覚だったり、

木などの香りだったり、

湿度が安定している状況だったり、

帯電しない感覚だったり、

多様な要素で

そう思わせるのだと思います。

数字で評価できなさそうな

それらの要素も含めて

心地よさを分かりやすく表現する

何かいい手立てはないかと

思うのですが、

しかし一方で、

私たちの反省点として、

いいと思うことは多いはずなのに

何でこういう工法が廃れてしまったのか、

ということには、

真摯に向き合っていく

必要があるのだと思います。

明日からも、

心地よい家を作り続けていくために

日々精進です。