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2008年2月27日

職人というよりも芸術家に近い

カテゴリー: 今日のできごと


今日の午後、
いつも左官工事を
お願いしている
大和の湯田工業に
立ち寄りました。

すると、
いつも家づくりの現場で
壁を塗っている
職人4人衆が、
石膏を使い、
天井に取り付ける蛇腹を
作っていました。

古い洋館の改修のため、
作っているものだそうです。

石膏を使えば、
手間はたいへんですが、
一度型を作ることにより、
こうした蛇腹をはじめ、
螺旋階段の手摺のような
三次元の形、
あるいは、
複雑な形や模様を
たくさん作ることが
できるそう。

どんな形のものかというと、
西洋の教会や神殿などにある
装飾を思い出していただければ、
と思います。

しかしこれは、
職人仕事を通り越して、
芸術作品のようです。

湯田さんによると、
今はこうした仕事は、
たいへん珍しいものに
なってしまったようですが、
考えてみれば、
昔に作られた建物を見てみると、
こうした洋館の装飾をはじめ、
蔵に施された鏝絵、
社寺仏閣で随所に見受ける
様々な木の彫刻、と、
職人が腕を振るい、
建物の中で
芸術ともいえる
造形を作る機会は、
それなりに
あったと見受けます。

こうしたものを
見れば見るほど、
古の職人たちの、
ものづくりに対する
情熱の凄さを感じます。

その情熱を
現代に引き継ぐ
湯田さんたちの塗る壁は、
だから美しいのだと、
思います。