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2006年8月11日

たてもの楽入門 第1章

8月6、7、8、9日と、4日連続で、みずがきランドにて山仕事塾を開催しました。

今回の山仕事塾は、
山梨県北西部の山の奥、
9尺×6尺という小さな小さな小屋を、
近くで伐採したカラマツを使い、
日本の伝統的な木組みにより、
地元の大工さんの指導を仰ぎながら、
参加した皆さんの手で作ってみよう!
という試みです。

それに加えて、大工仕事を始める前に、目の前にある材木の出生のヒミツを探るべく、森の中に入って山仕事を行い、また作業後は、地元の方の昔話などを聞いた後、山を元気にするにはどうしたらよいか、みんなで知恵を出し合いました。

地元の方々の多大なる協力と、
現地NPOスタッフの尽力と、
参加者の温かい輪の中で、
実に感動的で充実した日々でした。

世界は広く、どこまでも深い。
だけど、楽しみたい、楽しませたい、という、人として素直な気持ちを表現すれば、少しずつかもしれないけれど、世界は変わる。
手を動かせば何かが動き、
手と手は人をつなげてゆく。
そしてよい仕事をした後の誇りと爽快感。

たてもの作りとは、それらを身をもって実感できるとてもよい機会だいうことを、自分自身、改めて気づかされました。

さらには、身近な場所で採れた食材による、美味しいごはんの日々!
そこは紛れもなく、人としての幸せが凝縮された世界でした。

■1日目

どこかで見た作業。
そう、焼杉作りです。

ゆらりとした時間の中で、子どもも働きます。

泥の攪拌。
昔から子どもの仕事。
30分ほど、子どもたちはぐるぐると泥のプールの中を歩いてました。

下の小川で川遊び。
水は思いのほか冷たく気持ちよく、この季節たまりません。

おやつをダッチオーブンで料理。
それ用の薪を作っているところです。
こどもが薪割りにはまっていました。
そういえば、これも昔は子どもたちの仕事でした。

■2日目

地元の方(猟師さん)の指導を仰ぎ、除伐作業。
1時間余りの作業でしたが、汗が滴り落ちる、なかなかしんどい作業でした。

今、この山仕事の手が全然足りていないそうです。

大工仕事、前夜祭。
NPOの若者達が育てた野菜を中心に、バーベキュー。

■3日目

地元の大工さんの多大なる協力と指導を得て、参加者みんなで大工仕事。
道具の使い方や、昔の大工の世界など、大工仕事に関するいろいろなことを熱く語ってくださいました。

さっそくノミで材木の加工。
皆さん、丁寧に仕事をするので、なかなかのデキでした。

大人が作業に没頭している間、
子どもたちは、端材で積木遊び。
木というものは、どこまでも使えます。

いよいよ組立。

徐々に組み上がっていきます。
実に順調です。

ついに、その日中に上棟してしまいました。
どんなに小さくても、上棟は感激します。
皆の手によるものならば、なおさらです。

■4日目

最終日、大工仕事の続きを行う予定でしたが、雨模様だったので急きょ予定を変更し、NPOの若者達が育てている畑を訪れ、朝採り体験。
これはこれでたいへんうれしい。

付近の散策の途中見つけた炭焼小屋。
昔は、この集落に住む人たちは皆、炭焼で生計を立てていたようですが、炭焼小屋もわずかとなってしまいました。

雨も上がったので、通し貫。だけ入れました。

■番外編

何しろ、美味しいごはんに恵まれた日々でした。

ダッチオーブンでおやつやごはん。
野菜の旨味が引き立ちます。

ダッチオーブンで作ったポテト。
うまい!

そこでは、養蜂をやっています。
そのハチミツ。
売っているものに比べて、コクと香りがぜんぜん違います。
これまたうまい!

そこで飼っているヤギの乳によるチーズ。
S藤さんが作りました。
これがまたうまい!

最後、お別れのとき。
4日間があっという間でした。
去るのはつらく、後ろ髪引かれる思いでしたが、来月またやるということで。

今度は、竹小舞と泥付け。
今から楽しみです。