猫歩きの情景
吹き抜けに
誰が名付けた猫歩き
木枯らし吹く頃
猫寝床かな
(撮影:畑拓)
窓のある吹き抜けには、
窓の開け閉めが
容易にできるように、
極力キャットウォークを
設けます。
南面を向いているので、
日当たりがいいこと、
このうえなし。
ですので猫がいる家は、
猫歩き、どころか、
冬場そこが寝床になっていそうです。
町田か邸にて。
壁に塗った土が
ほぼ乾いてきました。
例年の十二月より
寒い日が続きましたが、
凍ることもなく、
順調に乾いています。
荒壁土の色ですが、
この色、好きだなあ。
貫板が見えていますが、
「このままでもいいかも」という
建主さんの言葉に、
同感です。
灯りに照らされると、
とくに美しく見えます。
とはいえ近々、
この壁は中塗りをかける予定。
湯田さんが塗ることだし、
それはそれで、
また美しい姿に
期待します。
今年の師走は
例年よりも寒いと感じる日が続きましたが、
今日は少し身体を動かしたら
汗ばむほどあたたかい日。
小春日和とは、
まさに今日のことでしょうか。
そんなお天気の中、
横浜あ邸は上棟しました。
私は所用で
おやつの時間の直前に
現場に到着しました。
現場へは自転車で向かったのですが、
鎌倉街道を走っていると、
丘の上からカケヤの合唱が聞こえてきて、
あれもう小屋梁か軒桁まで
いっているのかな、
と逸る気持ちでペダルを漕ぎ、
到着したら、
もう母屋まで到達、
あと少しで棟木、
というところでした。
間に合ってよかったー。
その棟木は、
私たちの恒例、
建主さんと棟梁の藤間さんに
叩いてもらいました。
本来だったらここで
お茶の時間だったのですが、
日が暮れるのが早い季節なので、
そのまま続行して垂木を組み、
ちょうど日が暮れる頃、
垂木も終了しました。
そしてその後は、
お楽しみのモチ撒き!
近所の方々や
建主さんのお子さんのお友だちや
そのご家族などが大勢集まって、
大盛り上がりでした。
とくに子どもたちは、
両手いっぱいにお菓子などを抱えて
大喜び。
やはり上棟は、
まちのお祭りなのです。
またモチを撒くことによって、
上棟する様子を多くの方々に
見守っていただけるということも
うれしいですね。
それが終わり、
子どもたちの興奮冷めやらぬ頃、
上棟した建物の中に紅白幕を巻いて、
職人たちと上棟祝い。
建主さんにご用意していただいた
食事とお酒を前に、
これまでの大工の労をねぎらい、
また私たちの絆を確かめ合いました。
12月の寒い季節なので、
ご用意していただいた食事は、
お弁当に加えて、鍋!
やはりこの季節、
空の下での鍋は格別です。
また今回は、
建主さんが日本酒の大好きな方で、
ご用意していただいたお酒が
とってもおいしかった!です。
日本酒党の私には、
実にたまらない上棟祝いでした。
なお、
今回この場を準備してくださったのは、
建主さんご家族とともに、
建主さんのお子さんの友だち家族の方々。
奥さんが来月出産予定で
たいへんな時期ということもあり、
お手伝いしてくださったそうです。
上棟祝いの場は、
この頃はたいへん珍しくなり、
またその準備も
正直たいへんだと思いますが、
こうして地域の仲間と
助け合って準備してくださる様子を
たいへんありがたく、
うれしく思いました。
これも一つの「絆」ですね。
絆に溢れた上棟祝いでした。
上棟直後の
1階から見上げた様子。
上棟後の
空を見上げた様子。
垂木が半分進んでいます。
上棟後の夜景。
約五ヵ月間、
今日のために刻んだ
大工二人。
顔に充実感が
みなぎってますね。
上棟後はモチ撒き。
子どもたちは
最前列で待ち構え、
大喜び!
上棟祝いの宴の鍋。
身も心もあたたまります!
住む人の
数だけ埋まる敷瓦
‘ただいま’の順
靴並ぶ朝
(撮影:畑拓)
玄関土間の仕上げは、
モルタルなのですが、
無機質な表情の中に、
表情豊かな達磨窯で焼いた敷瓦を
5枚埋め込みました。
建主さんのご家族の人数に
合わせて5枚、です。
お住まいになっている皆さんが
敷瓦の位置に合わせて、
自分の靴を並べている光景を
想像したりしています。
12月に入って寒い日が続きますが、
今日はとりわけ寒い日。
なんでも近畿地方は、
初雪が降ったとか。
それほど寒かった
まもなく新月の今日、
きらくなたてものやは
大磯の某里山の一角で、
竹伐り隊を結成しました。
もちろん青空の下での
作業でしたが、
身体を動かしていると
寒さを忘れてしまうほど。
そしてお昼ごはんや
おやつの時間になると、
その寒さを思い出すのでした。
さて、今日の参加者は、
建主の‘み’さんご夫婦、
‘み’さんのお母さん、
‘み’さんの奥さんのお父さん、
最近ワークショップに
よく来てくださる‘う’さん、
町田か邸の建主さんたち
3名+子ども1名、
埼玉の遠方から
町田か邸の建主さんのご両親、
鎌倉か邸の親子、
午後から二宮し邸の建主さん、
そしてきらくなたてものやから3名、
合計15名+子ども2名と
賑やかに作業を進めました。
来てくださった方の
属性を見ていただくと
分かると思うのですが、
そのほとんどが建主さんOB、
または現在進行形の建主さん。
しかも偶然、
杏工匠が棟梁を担当する
建主さんばかりでした。
実は今回、
直前まであまり人数が
集まっていなかったのですが、
昨日にきて急増。
こうした場に来ていただく方は、
等しくありがたいと思うのですが、
いざという時の
建主さん同士のつながりは、
本当にありがたく思います。
そんな皆さんのおかげで、
今日は必要な本数の竹を伐り、
また必要な本数の割竹の
ちょうど半分を作ることができました。
参加された皆さん、
星空が見え始める頃まで
たいへんおつかれさまでした!
朝は、竹林で竹を伐り、
伐った竹を田んぼに下ろす作業。
カキシブ隊では
子どもたちが印象的ですが、
竹伐り隊で元気なのは、
おじいちゃん、おばあちゃんたち!
昨年もそうでしたが、
今年も年齢を感じさせないほど、
軽やかに里山の中を
動き回っていました。
お昼ごはんは、
建主さんお手製のおにぎりと豚汁と
おかずの数々。
美味さとあたたかさとありがたさが
五臓六腑に浸み渡ります。
二宮し邸の‘し’さん。
竹を割る姿は、職人そのもの。
毎回来てほしい…(笑)
暗闇に包まれた里山の中、
最後みんなで
星空を見上げました。
その美しさも相俟って、
みんなで上を向く
この幸せな空気感は、
きっと生涯忘れません。
師走のスカッとした青空の下、
今日はカキシブ隊!
今日の参加者は、
建主さん、
建主さんの弟さん、
毎度ありがとうございます、
日野の‘い’さん、
そして一人で
電車を乗り継いできた
小5の‘あ’くん、
そしてきらくなたてものや3名。
今日は柱と小屋束を塗り、
これで上棟の前に
塗るべき作業はほぼ完了!
この達成感は、
何度経験しても
色褪せませんね。
それにしても
来週末上棟かー。
刻み始めてから
約半年になりますが、
過ぎてしまえば
あっという間、
もう少し柿渋を塗っていたい、
と思うほどです。
さて、
今日のカキシブ隊も、
子どもが印象的でした。
先ほども触れたとおり、
作業に興味を持った少年が
一人で来てくれました。
坊主頭のちょっとやんちゃな
雰囲気を漂わせつつ、
「骨」があると言いますか、
この道で育てがいを感じる子で、
朝から夕方まで飽きることなく、
本当によく働いてくれました。
たいへんすばらしい!
こうしてたくさんの子どもたちに
ものづくりの現場の空気を感じに
来てほしいと思います。