形見
現地の片隅に、伐採した木の幾つかをとっておく。
この状態のまま工事中に保存。
スギ、コナラ、シラカシ、サワラ…といろいろある。
さて何に使おうかな。皆さんで考えましょう。
けっこうたくさんありますで。
伐採完了。
だいぶ見通しがよくなり、北側のマンションの日当たりもよくなった。
道路側の大木、ヤマザクラとソロの伐採はとてもたいへんだったようだ。
先にレッカーで木を吊り上げた状態で鋸を入れる。
吊る重心が少しでもバランスが悪ければ、振り子のように電線を押しのけてしまう。見ているほうはもうハラハラ。
だけど木こりは手馴れたもので、そんな目をよそに、木を無事着地。
そんな話を建設会社から聞いた。
どんな世界にも、プロはいるものだ。
さて、ここからどんな緑にしていこうか。0からの再出発。
子どもたちも、美味しい焼き芋でニッコリ。
とくに写真の右の子は今まで寒さで心配になるくらいガタガタ震えていたのだけど、
焼き芋が出てくると、とても元気になった。
焼き芋の熱量はすごい!
たき火で焼き芋を作る。
これが本当に、うめ〜〜〜のだ。
ほどほどに甘くてねっとりして。
みずがきランドのスタッフの汗の結晶と、
Sさんの見事な焼き加減が生み出した、至高のおやつ。
寒いけど元気が出た。
1.8m×1.8mの泥のプール。
子どもたちは最初気持ち悪がっていたが、いざ入ってみると、
「おもしれーー」
「気持ちいいーー」
と、叫びながら、ところ狭しと大人数でぐるぐる。
周りの大人たちは、微笑ましくこの光景を眺める。
この時代、なかなか経験できないことだしね。
この感触を、頭の片隅に残しておいてくれたら。
昨日作った泥を朝見てみる。
早速少しドロッとしてきた。
しかし今日は寒い。
雨も降る予報だ。
無事作業が進むといいが。
と思っていたら、午後から予報どおり雨が降ってきた。
雨が強くなった時点で作業はおしまい。
水墨画のように、手前は畑、中間には小高い山、そして奥にはみずがき山。
山の景色は、層状に連なるこの遠近感により想像力をかきたてる。
このように山の美しい景色を見ると、
「山のあなたの空遠く、幸い住むと人のいう」
という詩を思い出す。
幸せはきっと目の前にある。
そこから、そこから。
だけど、たまには遠くを見て、幸せのその先を想像する時もあっていい。
現実と未来が、行ったり来たり。
みずがき山。この圧倒的な存在感が、想像力の反作用を増幅する。
この山をじっと見つめていると、少しのけぞりそうになる。
それにしてもこの澄んだ空気。秋だなあ。
惜しむらくは高圧電線。
そういえばこの写真を撮るのにも、電線をかいくぐって撮った。
この異物は何とかならんかいのう。
作業の合間に畑を散策。
子どもが引っこ抜いたかぶをその場でかぷっ。
たいそう気に入ったようで、しっかりと握り締めてました。
それだけ美味かった。
やっぱり、食の悦びは生きる基本だなあ。
この悦びを得るために、身近で畑やりたくなってきた。