地層のような壁
横浜こ邸にて、
貫伏、斑直しが終わった壁。
しかし一部、
鴨居が入る場所があるので、
荒壁が残ったままです。
これにより一時的に
地層のような不思議な壁が
できあがりました。
先週から大工が3名、
仕事をしています。
一人はロフトの床を貼り、
一人は2階で造作、
一人は1階の床を貼っていました。
今回1階の床の一部は、
クリの板です。
この部分は
土足で歩くことになるので
サワラだと消耗が早く、
堅いクリの板としました。
一方外廻りは、
板金屋さんが敷居や枠に
銅板を巻いていました。
今はピカピカしていますが、
じきに柿渋を塗った木と
色合いが揃ってきます。
銅は、
ピカピカ、もきれいですが、
時間経過とともに
変わる色が楽しいですね。
夜は建主さんと大工と
駅前の居酒屋で忘年会。
3時間があっという間の
楽しい時間でした。
しかし食べ過ぎて
苦しい…(笑)
この時期目方が
増えるわけです。
壁のほうは、
現在貫伏、斑直し。
柱同士を
ベルトのように巻き、
竹小舞を支持している貫板を
棕櫚を渡して土で覆い、
さらに
それ以外の部分を
平らに整えるための
仕事です。
ですので壁が
縞模様に。
それを裏から見ると、
貫の部分だけ
水気が沁みないので、
こちらも縞模様になります。
大工は現在、
細々とした仕事が進行中。
居間のカウンターの上の
幅の狭い天井が
貼り終わりました。
連日、横浜こ邸へ。
昨日は
左官の進み具合を書いたので、
今日は大工の仕事の話。
現在、
物入の壁の
板貼り進行中。
余った板を
うまく使って、
側の壁を
貼り進めています。
建具で隠れて
見えなくなるところですが、
隠すのがもったいないほど、
余った板の割には、
なかなかいい表情です。
幅木が概ね
付け終わりました。
現在
つっかえ棒を添えて、
養生中。
ちなみに糊は、
だいぶ前に紹介した
自然素材由来の接着剤。
膠が主成分だけに
寒くなってきたので、
(とはいえ今日はあたたかかった!)
固まるのが早く、
扱いが難しく
なりつつあると思います。
夕方5時前、
現場を後に。
冬至が近づいて
陽が沈むのが早く、
早々に夜景を
楽しむことができます。
作業用の灯に照らされて、
連続する垂木が
美しく映し出されています。
ついに12月。
来月はもう
お正月ではないですか。
さて横浜こ邸は、
完成に向けて、
着々と進んでいます。
現在左官工事は、
貫伏・斑直しと、
木ずり下地部分の中塗。
壁の木の部分が
隠れて見えなくなるので、
壁がより壁らしく
なっていきます。
建主さんと大工と、
飯能の材木屋に集まり、
始まりの儀式。
当面物語の舞台は飯能ですが、
現場は葉山。
偶然にも
五年ほど前に手掛けた
ピスカリアのすぐそばです。
現実の世界で物語が始まる
今日のような日は
毎回身が引き締まる思い。
この場でまた
楽しく充実した物語を
綴ることができるよう、
改めて精進します。
‘儀式’の後は、
建主さん立会いのもと、
材木屋と大工と話し合いながら
家の象徴となる木を
見繕いました。
ここに集まる
個性的な材木たちは、
物語に楽しさを
加えてくれるとともに、
登場人物の私たちに
議論を投げかけ、
そのおかげで私たちの関係を
強化してくれます。
さて、
どんな木が選ばれたかは、
後ほどのお楽しみに!