背中で愛を語る
「米の花」にて。
現場に着くと、
建主さんが作業台に向かい、
木で何やら作っている
背中が見えました。
また厨房をみてビックリ!
真っ白に漆喰が塗られていました。
年始の時間を利用して、
全部一人で進めた模様です。
本当にこのたてものづくりに
かけているんだな、
このたてものを
愛しているんだな、
と背中が語っていました。
小田原のあきさわ園加工所にて。
昨日に引き続き、
今日もみんなで大直し。
‘ここだね’が来てくれたので、
昨日よりはにぎやか、
昨日と同じ
午後現場に着くと
みんな楽しそうに
塗っていました。
そう、手を動かすって
純粋に楽しんだなあ。
そして
「私上手くなった!」の声、
私自身も連日塗って
その実感がありますが、
一日が終わり、
夕方になる頃、
自分で自分を
ほめたくなるのです。
あきさわ園加工所にて。
荒壁土がほぼほぼ乾いたので、
またみんなで鏝持って大直し。
‘みんなで’と書きましたが、
たくさん面積があるわけではないので、
一部の方に声かけて
集まる面々で塗りました。
みんな鏝持つと
自分の世界に没頭しますねー。
私もその一人。
楽しいけど
なかなか作業が進まない。
だから
没頭してしまうのです。
ここ最近
鏝を持つ機会が
かなり増えましたが、
なかなか速度が
上がらない。
そして本職の左官職人が
塗る様子を見て、
「ほえー」と
感心してしまいます。
しかし自分で手を動かしたからこそ、
「ほえー」と思う度合いがハンパない。
職人たちに対する敬意が
高まるのです。
自分で手を動かすことの意義は、
手間賃を下げる目的もありますが、
それも大いにあると思います。
今日のお昼ごはんも、
おいしかった!
畑拓さんに作っていただいた
熊谷た邸のフォトブックが
届きました。
フォトブックでは、
いつも建主さんのあとがきに
言葉では言い表せないほどの
感動をいただいております。
今回も
例外ではありません。
とくに、
「きらくな建主さん」たちへの言葉は、
きらくなたてものやにとって
タカラモノの言葉となりました。
フォトブックは
建主さん、施工者、私と
世界で3冊しかないため(笑)、
この文章が
日の目を見ることがありませんので、
建主さんに公にしていいか
お聞きしたところ、
お名前も含めて
ぜんぜんオッケー、
といっていただいたので、
お言葉に甘えて
紹介させていただきます。
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大人になったらマンションに住みたい!
と、子供のころはそう思っていた。
その当初はマンションと言ったら「ライオンズマンション」
人はないものねだりが原則。
私の生まれ育った家は木造平屋のぼっとん便所、シャワー無し、時々ゴキちゃんと
SAY HELLO…
時は流れて私にも家を建てるチャンスが来た!
家内が見ていた雑誌の中に「いけてる家」発見!
キーワードは「き・ら・く」と「岡部」
思い立ったが吉日で早速電話&行動で岡部材木店にGO!
そこには材木が山と置かれており、非現実的な空間。
「きもちい」と思った。
その後、日高さんと出会い「きらくな変わり者」と思った。
打合せに一年かけ、その間色々な家庭を訪問させて頂き生の生活風景を見させてもらった。
どうやらこの感じの家に住む人は同じ匂いがする。
なんかきらくだ。
金が無くてもなんとかなるさって言いそう。
素敵!って照れずに言いそう。
自分に自信がありそう。
とにかく明るく楽しそうだった。
上棟式にうえにのぼってトンカンしたのは気持ちよかったな…
自分イケテルとさえ思った。
日高さんが、土壁の材料は足でこねるって言ったときは、まじか!って思った。
竹こまいの作業はボランティアの方々には、ほんと感謝、感謝で。
土壁が発酵してきて猛烈なにおいがして心配したな-
こんなクセー家住めねー。
この家を通じて色々な方と話ができ、酒を交わしたことが、俺にとって一番の収穫であり、
その全てが家づくりだったような気がする。
マンションではなく
木造、平屋、壁はあらかべ、水洗便所にシャワー付
超気に入ってます!
みんなありがとう!
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茅ヶ崎「米の花」の荒壁土が
足らなくなってしまったので、
急きょ多治見の
泥コン屋さんまで。
最近ちょっとずつ練った土が
足らなくなる計算となっているのは、
反省しなければなりませんが、
泥コン屋さん自体
がんばってほしいし、
ここの泥コン屋さんが
本当によい方で、
またドライブがてら
取りに来たくなります。
今度の現場は
丘の上だし、
練るのが困難なので、
また取りに来るかな。