土は生きている
約二年半ぶりに
熊谷のた邸来訪。
この家の大部分は
荒壁仕上げなのですが、
気のせいか壁の土が
住み始めた食後に比べて、
経年変化で
くすんできたというよりは、
大人びて
様々な表情を見せているような
感じがいたしました。
土は
生きているのです。
神田え邸にて。
久しぶりに現場を訪れると、
柳原通りの向かいの土地が
時間貸駐車場になっていました。
ここ以外でも、
建築計画のお知らせ看板が
立っていたりして、
トーキョーは
景色の移り変わりが
激しいなと思いました。
しかしそのおかげで、
このたてものを
いつも見上げる感じにしか
外観の写真を撮ることが
できませんでしたが、
ちょいと駐車場におじゃまして
引いて撮れるようになりました。
またこうして引いて撮ってみて
改めて思いましたが、
2階建てのたてものが
ビルの谷間に
ポツンとある感じで、
かえって目立ちます(笑)。
神田え邸にて。
所用で久々に訪問、
新鮮な心持ちで
このたてものを
味わいました。
2階のこの光景は、
どこを変えたと
いうわけではないのに
やっぱりいいなあ、
落ち着くなあ、
この雰囲気。
私たちの先祖が
編み出したデザインは、
やはり百年経っても、
理屈抜きに
私たちの奥底を
掻き立てる何かが
あるような気がします。
ところで今年はここで
ある催しが復活する予定。
正式に内容が決まったら、
改めて案内いたします。
子どもたちが放課後集う
‘ふかふか’にて。
他の現場の改修工事で引き取り、
残しておいた襖を、
建具職人がここへ納まるように
少しの手間で改造してくれました。
新しくものを作るのも
楽しいですが、
捨てられる運命にあったものを
工夫して生かすことも、
ものづくりの楽しさです。
これまで使っていたところも、
喜んでくれるんじゃないかな、
と勝手に思っています。
子どもたちが放課後集う
‘ふかふか’にて。
ロフト部の手摺が取り付いて、
土間に入った時の印象が
格段に変わりました。
日本的な装置の格子は
空間を引き立てます。