材木屋を見学
今日は有志と、
飯能の岡部材木店を見学。
私がこの道へ進む
きっかけを作ってくれた
材木屋さんです。
一本一本、
形も表情も違う木は、
ずっと見ていても飽きません。
空間ありき、ではなく、
これらの木を見て、
素材から空間を発想しても、
面白いですよね。
先日この場でも
案内させていただいたとおり、
有楽町のさえずり館にて、
お話しする機会をいただきました。
多くの皆様にお集まりいただき、
ありがとうございます!
中には懐かしい顔もあって、
とてもうれしかったです。
ところでそこに向かうため、
持ち物が多かったので、
車で向かいました。
講演の時間の30分前には、
と思い、早めに鎌倉を出て、
実際その頃には
近くまで辿り着いていたのですが、
それからがさあ大変。
一方通行だったり、
右折できなかったり、
気が付けば、
目的地は有楽町の駅前なのに、
東京駅の北側まで行ってしまう始末。
結局着いたのは、講演直前。
東京はオソロシイ…(笑)
関係者の方、やきもきさせてしまい、
たいへん失礼しました。
昨日、伝統構法木造住宅に対する
実大振動実験後の損傷観察の機会を
いただいたわけですが、
その場には全国から
二十数名の同志が集まりました。
昨晩は彼らと酒を酌み交わし、
今日はその同志の仕事場を
幾つか見て回ることに。
たいへん刺激を受けるとともに、
全国で地道にこうした灯が
ともされ続けていることを知り、
とてもうれしく思いました。
それにしても皆さん、
広くて立派な仕事場を持っているなあ。
その三分の一の面積でいいので、
鎌倉に持って帰りたいです(笑)
昨年末、Eディフェンスという
兵庫県にある防災研究施設にて、
伝統構法木造住宅の
実大振動実験が行われました。
このことは伝統構法木造住宅を
前向きに評価し、普及させていこうという、
国の姿勢の表れなので、
私たちにとって画期的なできごとです。
私は残念ながら、その実験の場に
立ち会うことができなかったのですが、
本日、兵庫県まで足を運び、
揺らした後の構造試験体が
どのような状態になっているか、
一本一本詳細にわたり、
観察する機会をいただきました。
確かにこうした構法は、
実験の映像を見る限りでは
大きく傾いたとしても倒壊までには至らず、
粘り強い構造体といえます。
しかし強い地震波を
1回だけではなく、
2回試験体に加えることにより、
弱いところ、課題も
はっきりと見えてきました。
私たちはこの事実から
目をそらすのではなく、
直せるからいいというのではなく、
腕のよい職人が気持ちをこめて
作るからいいというのではなく、
謙虚にこの事実を受け入れ、
職人たちとともに改善点を
探っていきたいと思います。
もう2月!
さて今月10日の夜、
東京有楽町にある「さえずり館」というところで
お話しする機会をいただきました。
ここは様々な展示も面白そうです。
それでは皆さま、
ご検討いただければ幸いです。
今日の午後は、
今年度最終回の木の建築塾。
「木造住宅省エネ設計とその評価」という演題で
岐阜県立森林文化アカデミー講師の辻充孝氏より
お話をいただきました。
省エネ、快適性、
とても大事なことです。
これからは確かに、
住まい手の選択の判断材料の一つとして、
それらを客観的に数値化して評価することが
必要な時代になるのだろうと思いますが、
そのしくみを作り上げようと日々研究されている
辻さんの話は、大変勉強になりました。
節約するということ、
心地よさを求めるということ、
家づくりに限らず、
このことは私たちの暮らしのうえで
‘当たり前’の意識に
なっていけばいいと思うのですが、
客観的で分かりやすい評価手法が確立すれば、
多くの人たちがそういった話に
関心が向くのではないかと思います。
ただし、
こうした評価手法が
確立されていく一方で、
「快適性」の評価についてはぜひ、
‘数字’はあくまでも参考資料、
これを基に
頭だけで判断するのではなく、
身体で感じた感覚を
ぜひ大事にしてほしい、
そのうえで‘数字’を
受け入れてほしいですね。
次に、
今「省エネ」に関して
もう一つ思っていること。
ダム、送電線、原発…、
暮らしに及ぼす安全もさることながら、
旅をして、明らかに風景とは合わない
エネルギーのふるさとを見るたび、
たくさん使うことを前提として
エネルギー供給の増強を図ることは
もうやめにしないか、と思っていたので、
省エネのことを
ぜひ考えていきたいですね。
あるいは薪や太陽光など、
身近に採れるもので
熱源を確保していきたいものです。
ただ薪はともかく、
太陽光発電や温水器をはじめとして、
自然エネルギーの利用については課題が一つ、
設備機器と家のデザインの折り合いを
どう付けるか、ということです。
それらが付いていると
分からないようにするか、
それともあえてそれらの設置を
前面に押し出すか、
どういう方法であれ、
そうした設備機器が
普及していくためには、
それらを家の中にどう納め、
どうデザインするか、
私たち設計者にとって
工夫のしどころだと思っています。
以上、
講義を受けて、徒然なるままに。
昨今の不況のあおり、
林業就業説明会に
行列ができたとの記事を
見つけました。
農業のほうも、
人々の関心が
高まっているようです。
不況は確かに
苦しいことではありますが、
今回のこの不況は、
しばらく空の旅に出ていた
日本の社会構造が
地に足をつけ、
元の鞘におさまる
きっかけになるような
気がしています。