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2011年3月1日

清川村の山へ

カテゴリー: 今日のできごと


吉岡木材さんに連れられて、
神奈川県は清川村の山へ
林道をくねくねと登り、
伐採現場の見学に行きました。

今は新月の前後に
当たるのですが、
最近は市場の意向もあり、
集中的に伐採を
行っているようです。

新月伐採も、
市民権を得つつありますね。

神奈川県とはいえ、
山の上は雪がたくさん残り、
厳しい寒さ。

しかも実際山に立つと、
立っているのが精一杯なほどの急斜面。

この場所で木を伐り、
この場所から木を出すとは、
ここで働く人には
本当に頭が下がります。

道中、作業員の方と、
こんな長さの木があれば、
あるいは、
こんな大きさの木も出ますよ、
という話になりました。

木を伐り出す山側とも、
こうした情報交換の機会を
大切にしていきたいですね。

2011年2月19日

木の建築学校〜架構図実習〜

カテゴリー: 今日のできごと


今日は、2010木の建築学校第6回目。
この企画の山場ともいえる、
架構図実習です。

その山場の回に、
僭越ながら私が
講師を務めさせていただきました。

いわゆる木造の構造図を
書くための講座だったのですが、
私は意匠設計屋で、
構造の専門家ではありませんので、
あくまでも意匠設計の立場から、
模型や実例を交えながら
お話しさせていただきました。

伝統的な木造建築は、
その多くが構造かつ意匠。

つまり構造体が
ほとんど見えてくるために、
意匠設計者とはいえ、
木構造に関する基本的な理解が
不可欠だと考えます。

2階建ての木造住宅でしたら、
建築確認を申請する際、
構造設計者に頼らずに
手続きを進める場合が
大半かと思いますので、
なおさらのことかと思います。

そんなことから、
敢えて私が構造図に関するお話を
させていただきました。

ただ、木構造の話を
させていただくうえで難しいのは、
正解が一つだけではないということ。

柱、梁の配列の仕方は、
設計者としての考え方が
多分に入ってきますので、
そういった意味では
今日の話は「日高流」、
つまり特殊解だったかもしれませんが、

それは私がお話しする以上、
仕方ありません、
と開き直るしかありません(笑)

駆け足で色々なお話を
させていただきましたが、

今日のお話を基に、
ぜひ自分の世界観を
作っていただければと思います。

それにしても
十年ほど前、
藤間さんが我が家を建てる前に
練習のために作った軸組模型、
この場でも大活躍です。

2011年2月16日

つなげる地下みち

カテゴリー: 今日のできごと


夜、鎌倉駅の脇の
地下道を通ったら、

地元の中学校の美術作品が
展示されていました。

そしてよくよく見てみると、
ムスメの作品も
あるではないですか。

思いがけずこうした場所で、
子どもの作品に出会えるのは、
うれしいものです。

それ以外にも、
ここに展示されるものは、
絵画や書道といった
市民の力作だったり、
鎌倉の今昔を映す写真だったり、
楽しいものが多いですね。

急いでいるというのに、
せっかくの近道なのに、
足を止めて観賞することも
しばしば(笑)。

いずれにしても、
こうしてたくさんの人が
往来する場所で
美術作品等を展示することは、
いいことです。

ごくごく小さい施設ですが、
ここは駅の西と東を
つなげるだけではない、
人と美術、人と思い出、
人と人とをつなげてくれる
地下みちです。

2011年2月11日

ふゆはなわとび

カテゴリー: 今日のできごと

今日は寒いですねー。

寒いとどうしても出不精になり、
運動不足になりがちなので、

最近は家の中で
なわとびをします。

仕事に飽きたら、
二重跳びの記録挑戦か、
あるいは片足跳び(ボクサーがよくやる跳び方)で、
3分間跳び続けます。

いやいや、
なかなか応えます。

通っていた高校では
冬になると体育の授業で
たっぷりとなわとびの時間があり、
色々な技を仕込まれたものですが、

当時はあまり好きではなくて
「サッカーしようよ」
と心の中でつぶやいたりしたものです。

しかし今になってみると、
なかなか楽しいではないですか。

ただし、
なにぶん家の中なもので、
足元はせいぜい靴下一枚、

突っ掛かると、
痛いんだこれが(笑)。

2011年2月10日

日登美さん家へ

カテゴリー: 今日のできごと

今日は午前中、
久しぶりに日登美さん家へ。

彼女の著書「日登美のHOME LIFE」
の舞台となった家です。

ここは一年半前まで、
鎌倉から毎週毎週
二時間強かけて、
通い詰めた場所。

日登美さんも、
道から入ると
目に飛び込んでくる
大きな八角の柱も、
懐かしいです。

この家は開放的な間取りで、
しかも外気を仕切る壁のほとんどが
土壁一枚だけですが、

冷え込みが厳しい
里山の一角に建つ
家にもかかわらず、

ほんのりとしたぬくもりが
とても気持ちよい家でした。

また木と土で包まれた家は、
できたての頃もいいですが、

時とともに少しずつ
移ろいゆく様子、
また建主さんの個性が
色づく様子も
また味わい深くて
いいなあということを
再認識しました。

とくに厨房の
銅の流しの表情が
芸術的と思えるほどでした。

それではまた
ゆっくり来させてもらいます。

その時は、
コウヤマキのお風呂に
入らせてもらおうかな(笑)

2011年2月9日

室床のような海

カテゴリー: 今日のできごと


葉山からの帰り道、

逗子海岸から見えた
水平線と空の境界が
ぼやけた海の景色。

遠近感を失って、
吸い込まれそうになります。

角を塗り回して
輪郭を打ち消した、
室床のような印象でした。

2011年2月7日

今日はやりかた

カテゴリー: 今日のできごと

建築確認が下りるやいなや、
解体工事に着手、

先週初めに解体が終わり、
仮設設備を設置して、
週の後半は建主さんとともに
地鎮祭と泥こね、

そして今日は、
遣方(やりかた)、
カシラと大工とともに
敷地に正確な位置と高さを
決める作業です。

引き続き明日から
基礎工事が始まり、
これまで一日も無駄のない
流れるような展開、

じっくりと時間のかかる
伝統工法じゃないみたいです(笑)

ま、この辺りまでは、
伝統工法云々は
あまり関係ありませんからね。

お天気のように
順調で何よりです。

2011年2月6日

乾いた季節の愉しみ

カテゴリー: 今日のできごと

今晩は久しぶりに
雨が降りましたね。

もしかしたら、
鎌倉に竜巻が襲った日以来?

しかし季節を通じて
空気が乾燥しているこの時期、
床に敷いている
無垢の木の板は、
お互いが縮んで、
つなぎ目の部分が
少しすいてきます。

それ自体、
生活に困ることはないのですが、
その隙間にはやはり、
埃やゴミがたまり始めてきます。

ですのでたまに
針金や箒を使って
これをかき出す作業が
必要となります。

この仕事、
たいへん、どころか、
やり始めると時間を忘れるほど、
夢中になってしまいます。

今朝も少し
ハマってしまいました。

これは耳かきの楽しさに
通じるものがあります。

少し汚い話ですが、
がっぽりと大きな
耳垢が取れたときの
あの感動!(笑)

デカい埃を
かき出すことができたときは
その時の感動、
その時のうれしさと
似ています。

湿気の多い夏場になると
隙間が塞がって、
できなくなってしまうという思いも、
夢中になる原因の
一つかもしれません。

以上、
無垢板と付き合う愉しみ(?)
の一つでした。

2011年2月4日

職場体験発表会に行く

カテゴリー: 今日のできごと


約3ヵ月ほど前
地元の中学生4名を
職業体験のため
受け入れたのですが、

今日はその中学校で
体験発表会だったので
お招きを受けて
行ってまいりました。

お店だったり、
農場だったり、
他の職場十数ヵ所で
職業体験した子どもたちの発表も
聞いたのですが、

まず驚いたのは、
いや感激したのは、

最近の中学校では
表現の学習に
力を入れているからでしょうか、

全員といっていいです、
誰もが堂々と
体験したことや感じたことを
発表する姿です。

素直な感受性、
また一生懸命発表する姿に、
思わず涙がこぼれそうでした。

約二時間という
長時間にわたって
発表を聞いている姿も
すばらしかったです。

実は今日の子どもたち、
みんなムスメと同級生で
小さい頃から知っている子も
少なからずいたため、
「こんなに大きくなって…」
という感慨もあったかもしれません。

また皆さんの発表をお聞きして、
仕事を体験するということが
子どもたちにとって
とても刺激になり、
糧になっている
ということも感じました。

大学進学率がますます高くなり、
社会へと飛び立つ猶予期間が
ますます長くなる中で、

こうして感受性豊かな中学生の時期に、
たとえ将来、体験した仕事に就かずとも、
働くということはどういうことかを
肌で知ることは
とてもいいことですね。

私たちにとっても、
今や子どもたちにとって馴染みのない、
その結果将来の就職先として
なかなか選択肢にも入らない、
木の世界、ものづくりの世界を
その年頃で知ってもらうことは
とても意義のあること
ではないかと思います。

ひととおり
全員の発表を聞き終えた私は、
今日のお天気のように
とても晴れやかな気持ちで
中学校の門を後にしました。