冬の乾いた空気に晒されて
上里は邸にて。
冬の乾いた空気に晒されて、
荒壁土がいい感じで乾いてきました。
この土は、
関東一周して採りに行った
多治見の土です。
上里は邸にて。
外壁の板は
材木屋の土場で
塗っていることが
多いのですが、
ここは敷地が広いので、
現場で塗ることに。
冬は天気が読みやすいのと、
空気が乾いているので、
作業しやすいです。
しかし75坪分あるので、
3時から一人ではどうにもならず(笑)。
また来ます。
鎌倉の某改修現場にて。
7、8年前手がけた
厨房の改修工事の
小さな再改修。
この場でも何度か
書いているとおり、
私は厨房の計画が
楽しくてしかたないのですが、
この家の改修は、
五本の指に入るほど
難易度が高かった分、
工夫が凝縮されていて
五本の指に入るほど
お気に入りの厨房。
キャスターで重い鍋が
取り出せるようになっていたのですが、
それが仇となって床板が傷み、
動きも渋くなってしまったので、
キャスターが通る部分に
堅木を挿入、
すると
見違えるように
動きがよくなりました。
またシンク下に、
食器洗い乾燥機を挿入、
少々配管の改造が必要でしたが、
うまく後付けできる
タイプがあってよかった。
今回も大工と水道屋とともに、
厨房の楽しいプチ改造でした。
鎌倉の某改修現場にて。
大工の手が入ったついでに、
タンスの転倒阻止策の
ご依頼をいただきました。
よくある天井への突っ張り棒は、
少々目障り、
かといって
立派な桐のタンスに
ばんばんビス打つのは気が引ける、
ということで
タンスギリギリの高さに
L字型の付長押を付けて転倒を阻止、
しかしそれだと
前にずれるかもしれないので、
ちょっとした隙間に
楔を打ち込み、
少々のことでは
動かないようにしました。
鎌倉で
建具の改修の仕事。
敷居をノイズレスレールとしたうえ、
両引分上下無双付雨戸を取り付けました。
本来雨戸は、
気密性、防水性を考えると
よくある溝のほうが
いいと思うのですが、
しかし操作性が
悪いのも事実。
日々のこととなると
なおさらです。
なので今回は、
日々開け閉めしやすいように
敷居はレール式としました。
両引き分けとしたのは、
もともとそうだった
ということもありますが、
敷居鴨居の奥行寸法を
抑えられます。
建具は
カギを締めても通風できる無双付。
この窓は西向きなので、
日射遮蔽の役割も果たします。
その結果がこのデザイン。
今回はここ単体の仕事でしたが、
家全体でも単体でも、
機能が意匠を作ることが大好きな
きらくなたてものやです。
武川の古民家にて。
現在家の中に足場を組んで、
屋根の裏側に板を張っています。
冬は厳寒になるこの地で
さすがに屋根に断熱材がないと
シンシンと冷えるので、
屋根に断熱材を添えつつ、
どのように仕上げるかが
とても難題でした。
というのも、
垂木はあくまでも
下地という認識だったのか、
規則的に整然と並んでおらず、
しかも‘せい’(=高さ)もまちまち。
つまり三次元に不揃いな状態。
どのように解決するかは
案2つ。
案1)
垂木間に断熱材を添えたうえ、
垂木の上から板なりボードを張って
仕上げること。
しかしそれだと、
垂木の‘せい’を揃える作業がたいへん、
しかも垂木が隠れてしまうのも
かなり残念。
案2)
垂木間に断熱材を添えたうえ、
垂木と垂木の間に
板なりボードを張って仕上げること。
しかしそれだと、
垂木が全てまっすぐではないので、
それに沿って板等を
入れていく必要があり、
美しく仕上がるか
不安がありました。
どうしようかと考えた結果、
案2を敢行。
仕上げは、
できるだけ石膏ボードを
使わないという方針により、
羽目板にすることに。
しかし板だと
不整形な垂木との取り合いが
目立ってしまうため、
柿渋コートで
黒く塗ることにしました。
今日行ってみると
1/5程度張られていましたが、
すぐさまこれは
たいへんな作業だと実感。
それでも仕上がってみると、
昭和の屋根の改修により
ベニヤにしていた野地板が
見えなくなり、
さらにいかにも
古民家という風情が
より増してきました。
残り4/5。
たいへんですけど
がんばってください。