隙に咲く花
家の犬走りに
瓦を敷いているのですが、
その隙間から、
可愛らしい花が
咲いていました。
よくぞたくましく
ここに咲いてくれました。
地元の中学校が企画した
「ふれあい体験活動」の一環で、
「日本の建築技術」についておよそ2時間半、
中学生対象に授業を行う
機会をいただきました。
ここのところ、子どもたちを対象に、
建築文化を伝えていきたい、という想いが
こうして実を結ぶ機会が増えてきて、
実にうれしいかぎりです。
今回は、
木の話、家の話に関する座学とともに、
伝統的な仕口、継手の原寸大模型を披露、
(これ最近大活躍)
そして体験活動を盛り込みたいと
学校側から要請を受けましたので、
4寸角の端材をたくさん持ち込み、
子どもたちにそれをノコギリで
切ってもらいました。
単純に木を切る、という作業でしたが、
子どもたちは一心不乱にノコギリを引き、
あっち曲がったりこっち曲がったり、
四苦八苦しながらも、
何とか切り落とすことができました。
実際にこうして切ってみることで、
真っ直ぐに、しかも手早く切ることのできる
大工さんはすごいなー、と感じることが
できたのではないかと思います。
さて「ふれあい体験活動」とは、
中学校の、地域ぐるみで
子どもたちを育てていこう、
という理念の一環として
行われているもので、
地域の人たちがその日‘先生’となって、
授業を行う、という試みです。
今回は講座数が16、
事業の内容は、
郷土史、田植え体験、百人一首、
国際交流、鎌倉彫、登山、和楽器…、
と実に様々です。
子どもたちも
こうした試みを楽しみにしているようで、
一方で今日‘先生’となった方々数人と
少し言葉を交わしましたが、
私たちのほうもそんな子どもたちを相手に
楽しく関わることができ、
打てば響く感性を持つ子どもたちから、
若さをいただいたような気がします。
またこうして、
中学生の子どもたちとふれあうことにより、
身近な存在として親しみを感じるようになりました。
ここの中学生は、
これがまた実に、
気持ちいい子どもたちなのです。
その象徴の一つが、
ここの子どもたちはみんな、
校内で会う人会う人
元気にあいさつしてくれます。
これも中学校の校長先生をはじめ、
学校の先生方の教育に対する情熱の賜物です。
「ふれあい体験活動」は、その情熱の現れの一つで、
実にすばらしい取り組みだと思いました。
先日、東京・九段下にある
国土地理院に行ってきました。
某所の過去の
状況を調べるためです。
ここでは、日本全国、
明治・大正期まで遡って、
数年単位で2万5千分の1の地図を
見ることができます。
本来の目的を済ませたあと、
今自分が住んでいる場所はもちろんのこと、
過去に自分に縁のあった土地が、
昔昔どんな状況にあったか、
ついでに調べてみました。
それぞれの場所の
原風景を知ることができて、
これは実に面白い!
皆さんも、
自分の住むまちの原風景を確認するために、
東京に足を運んだ際には、
一度訪れてみてはいかがでしょうか。
ところでそれらを見てみると、
昭和30〜40年代までは、
日本は至るところ、
田んぼと畑と里山だったこと、
そしてその時期を境に、
どこもかしこも急速に宅地化が
進んだことに気がつきます。
これほど急だと、
「マチナミ」という概念に
目を配る余裕もないまま、
今のまちが作られてきたんだなあと、
納得してしまいます。
こうして今ある大半の
まちの基盤が作られてきたわけですが、
かといって時計の針を
巻き戻すわけにもいかないので、
縁をいただいたまちの
昔昔の原風景に思いを馳せつつ、
豊かと思える街並みとなっていくために、
今できることを、
探っていきたいと思います。
地域活動の一環として、
今年からこのまちの
小中学校区内の教育懇話会に
役員として参加しています。
教育懇話会とは、
区内にある
幼稚園、小学校、中学校、
といった教育機関と、
自治会、子ども会、老人会、
といった各種のまちの組織との交流を促し、
まちぐるみで子どもたちの
教育を考えていこう、という会で、
このまちでは十数年の
活動実績があります。
今日はその総会で、
自治会などの組織がそれぞれ、
今年の活動計画を発表しました。
初めてこの総会に参加したのですが、
規模の大小、世代を問わず、
それぞれ楽しく、元気に活動されているようで、
また総会自体も50名はいたでしょうか、
活気にあふれるとともに、
実にあたたかい雰囲気で、
ますますこのまちが好きになりました。
そしてこれから、
コンワカイをお手伝いする自分が、
楽しみになってきました。
子どもの頃、
家の中や近所の森で、
基地を作るのが好きで、
とてもワクワクしたことを
覚えています。
5月の初め、
私は久しぶりに、
そのワクワク感を
思い出すような、
空間に出会いました。
場所は大磯。
空間の主であり、デザイナーのRさんが
こつこつと作り続けた、
エピナールと名付けられた建物です。
心地よいと思う空間を空想し、
そうまるでヒミツキチでも作るように、
ワクワクしながらその空想を
自分たちの手で
形にし続けたらこうなりました、
という感じが伝わってきて、
実に楽しい。
ワクワク感。
私がこの仕事の中で、
空間も過程においても
大事にしている要素の一つですが、
その意味で
たいへん興味を覚える建物でした。
現在は、
撮影スタジオとして使ったり、
イベント会場として
使っているようです。
Rさんとの出会いにより、
これからどんな動きになるか、
ワクワクしてきました。