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2008年6月10日

屋根の下が心地よい訳

カテゴリー: 今日のできごと


達磨窯のある
五十嵐さんの工場にて。

生の粘土で成型した瓦は、
ご覧のとおり、
一日二日、天日干しされます。

しかし雨に当たると
土が流れてしまうので、
雨が降りそうになると、
これらをすべて、
急いで屋根の下に片付けます。

だから四六時中、
お天道様の具合を
確かめておく必要があります。

もちろん、
達磨窯による燻し瓦作りで、
対話が必要なのは、
お天道様だけではありません。

土と向き合い、
土を重ねてできた窯に、
木をくべ火を焚き土を焼き、
水(蒸気)でゆっくり冷まして、
鐘のような音を鳴らす
瓦ができます。

つまりここの瓦は、
一人の人間が、
瓦を造る全ての工程で、
一時たりとも途絶えることなく、
自然界にある全ての要素と
全身全霊、五感を開き、
対話することによりはじめて、
生まれてくるのです。

だからこそ私たちの頭の上で、
陽や雨をやさしく受け止め、
末永く、私たちに心地よい空間を
もたらしてくれるのだと、
瓦の作り方を見ると
納得するものがあります。

2008年6月9日

甘楽商店に行く

カテゴリー: 今日のできごと


午前に達磨窯を見学した後、
午後は甘楽町まで足を伸ばし、
「甘楽商店」へ。

群馬の瓦で面白いことしようという、
屋根舞台の世話人代表、
小林さんが主宰されている店で、
毎週土曜日のみ開店しています。

ここでは、
敷瓦の裏面をあえて見せたり、
離して瓦を並べる
「離れ瓦」が屋根に載っていたり、
瓦にまつわる様々な試みを
見ることができます。

また、木工、陶芸、布製品…、
地元で暮らす芸術家、作家達を
紹介する場でもあって、
色々な楽しみ方ができます。

そして何よりも、
小林さんによる建築設計者顔負けの
空間がとても心地よいです。

こちら方面に足を運ぶたび、
訪れたい場所です。

しかも小林さんとは、
私と名が同じなので、
ここに勝手に
親近感を感じている次第(笑)。

2008年6月8日

甍の波

カテゴリー: 今日のできごと


五十嵐さんの工場を見学したあと
蔵を再生して店を開いている
柏屋さんにておいしい鰻をいただきました。

ここは五十嵐さんのところで焼いた
瓦が載っています。

点描の絵のような風合い。

い〜ら〜か〜の な〜み〜の〜、
という歌を思い起こしますね。

こんなまちなみを
作りたいなあ、と思います。

電線がなければ、
もっといい。

2008年6月7日

瓦の窯元を訪れる

カテゴリー: 今日のできごと


今日は梅雨の谷間のお出かけ日和、
これから家を建てる方々を中心に15名で、
私がいつも提案している瓦の窯元、
群馬県藤岡にある共和建材を訪れました。

共和建材五十嵐さんのことは、
この場でたびたび紹介しましたが、
達磨窯で燻し瓦を焼いている方です。

達磨窯とは、
薪で火を焚き、
昔ながらの燻し瓦を焼く装置で、
昔は全国各地に点在していたのですが、
今となっては、
日本広しといえども、
現役で稼働しているのは
2ヵ所しかありません。

想像を絶する手間と、
四六時中、
熱い火と、重い土と
対話し続けなければならない
過酷さが敬遠され、

一方で戦後の家づくりの中で、
瓦だけではなく何もかも、
色も大きさも、
均質なものが好まれてきたことにより、

今ではほとんどの瓦が、
ガス窯で大量生産されるようになりました。

それだけでも
大変貴重な方、貴重な瓦なのですが、
五十嵐さん自身の
職人魂と人柄にぜひ触れていただきたいと思い、
ここのところ年に1度、
定期的に見学会を開催しています。

私も来るたびに、
五十嵐さんの瓦を使わせていただく
ありがたみと喜びを
再確認することができます。

しかも今日はたまたま窯の中に、
藤沢む邸および鎌倉ほ邸で使う瓦があって、
より感慨深いものがありました。

2008年6月6日

隙に咲く花

カテゴリー: 今日のできごと


家の犬走りに
瓦を敷いているのですが、
その隙間から、
可愛らしい花が
咲いていました。

よくぞたくましく
ここに咲いてくれました。

2008年6月5日

中学校で特別授業

カテゴリー: 今日のできごと


地元の中学校が企画した
「ふれあい体験活動」の一環で、
「日本の建築技術」についておよそ2時間半、
中学生対象に授業を行う
機会をいただきました。

ここのところ、子どもたちを対象に、
建築文化を伝えていきたい、という想いが
こうして実を結ぶ機会が増えてきて、
実にうれしいかぎりです。

今回は、
木の話、家の話に関する座学とともに、
伝統的な仕口、継手の原寸大模型を披露、
(これ最近大活躍)
そして体験活動を盛り込みたいと
学校側から要請を受けましたので、
4寸角の端材をたくさん持ち込み、
子どもたちにそれをノコギリで
切ってもらいました。

単純に木を切る、という作業でしたが、
子どもたちは一心不乱にノコギリを引き、
あっち曲がったりこっち曲がったり、
四苦八苦しながらも、
何とか切り落とすことができました。

実際にこうして切ってみることで、
真っ直ぐに、しかも手早く切ることのできる
大工さんはすごいなー、と感じることが
できたのではないかと思います。

さて「ふれあい体験活動」とは、
中学校の、地域ぐるみで
子どもたちを育てていこう、
という理念の一環として
行われているもので、
地域の人たちがその日‘先生’となって、
授業を行う、という試みです。
今回は講座数が16、
事業の内容は、
郷土史、田植え体験、百人一首、
国際交流、鎌倉彫、登山、和楽器…、
と実に様々です。

子どもたちも
こうした試みを楽しみにしているようで、
一方で今日‘先生’となった方々数人と
少し言葉を交わしましたが、
私たちのほうもそんな子どもたちを相手に
楽しく関わることができ、
打てば響く感性を持つ子どもたちから、
若さをいただいたような気がします。

またこうして、
中学生の子どもたちとふれあうことにより、
身近な存在として親しみを感じるようになりました。

ここの中学生は、
これがまた実に、
気持ちいい子どもたちなのです。
その象徴の一つが、
ここの子どもたちはみんな、
校内で会う人会う人
元気にあいさつしてくれます。

これも中学校の校長先生をはじめ、
学校の先生方の教育に対する情熱の賜物です。

「ふれあい体験活動」は、その情熱の現れの一つで、
実にすばらしい取り組みだと思いました。

2008年6月4日

びっくらこいた

カテゴリー: 今日のできごと

今日所用で、
飯能に行きました。

ここのところ、
毎週のように
行ってるなー。

さて行きしなに
ガソリン(ハイオク)を入れてビックリ!
1リットルななんと186円でした。
10数年前は
2けたの数字だったような気がするので、
そのころに比べたらほぼ倍です。

流通や経済の負担が
重くなりそうですが、

見方を変えれば、
大事に動こう、そして、
地域密着、地産地消で行こうや、
ということですね。

2008年6月2日

ようやく

カテゴリー: 今日のできごと


昨日の日曜日、
天気がよかったので、

鉄でできた看板を
手にしてから約2ヵ月半、

ようやく玄関先に
取り付けました。

色褪せた木の色と、
鉄錆色の相性が
とても気に入っています。

2008年5月31日

コンワカイ

カテゴリー: 今日のできごと

地域活動の一環として、
今年からこのまちの
小中学校区内の教育懇話会に
役員として参加しています。

教育懇話会とは、
区内にある
幼稚園、小学校、中学校、
といった教育機関と、
自治会、子ども会、老人会、
といった各種のまちの組織との交流を促し、
まちぐるみで子どもたちの
教育を考えていこう、という会で、
このまちでは十数年の
活動実績があります。

今日はその総会で、
自治会などの組織がそれぞれ、
今年の活動計画を発表しました。

初めてこの総会に参加したのですが、
規模の大小、世代を問わず、
それぞれ楽しく、元気に活動されているようで、
また総会自体も50名はいたでしょうか、
活気にあふれるとともに、
実にあたたかい雰囲気で、
ますますこのまちが好きになりました。

そしてこれから、
コンワカイをお手伝いする自分が、
楽しみになってきました。

2008年5月25日

ヒミツキチのようだ

カテゴリー: 今日のできごと


子どもの頃、
家の中や近所の森で、
基地を作るのが好きで、
とてもワクワクしたことを
覚えています。

5月の初め、
私は久しぶりに、
そのワクワク感を
思い出すような、
空間に出会いました。

場所は大磯。
空間の主であり、デザイナーのRさんが
こつこつと作り続けた、
エピナールと名付けられた建物です。

心地よいと思う空間を空想し、
そうまるでヒミツキチでも作るように、
ワクワクしながらその空想を
自分たちの手で
形にし続けたらこうなりました、
という感じが伝わってきて、
実に楽しい。

ワクワク感。
私がこの仕事の中で、
空間も過程においても
大事にしている要素の一つですが、
その意味で
たいへん興味を覚える建物でした。

現在は、
撮影スタジオとして使ったり、
イベント会場として
使っているようです。

Rさんとの出会いにより、
これからどんな動きになるか、
ワクワクしてきました。